顔面神経麻痺の鍼灸治療は何回通えばいい?|通院回数・頻度・期間の完全ガイド

顔面神経麻痺の鍼灸治療|何回通えばいい?通院回数・頻度・期間について詳しくご紹介します。

顔面神経麻痺の鍼灸治療、何回通えばいいのか?

結論から言います。あなたの重症度によって、通院回数は大きく変わります。

「鍼灸は何回やれば治りますか?」——これは最もよく受ける質問です。しかし、10人の患者さんがいれば、10通りの治療期間があります。一律の答えは、むしろ信頼できない院のサインです。

重要なのは、正しい検査で重症度を見極め、それに応じた治療頻度と期間を設計すること。

通院頻度

顔面神経麻痺は、10人の患者さんがいたら10の治療期間があります。
治療期間は、患者の顔面神経麻痺の重症度により治療期間に大きな差が出ます。

発症から三か月は、できる限り毎日の治療をしたほうが、その後の回復が早まります。
ENoG 10%の数値が低く、あぶみ骨筋反射が減弱している、サーモグラフィで手足の温度が低いケースでは、後遺症が残る率が高くなるので、できる限り多くの治療をすることをお勧めしています。

毎日治療ができるようなら毎日治療をしましょう。

重症度別|通院回数と回復期間の目安

◎ 軽症(ENoG 40%以上)

  • 通院頻度:週3回
  • 治療期間:約3ヶ月で完全回復するケースが多い
  • 目安となる検査値:アブミ骨筋反射 正常 / 柳原法 20点以上 / サーモグラフィ 体表温度 正常

軽症であれば、適切な全身治療を続けることで、多くの方が後遺症なく回復します。

△ 中等症(ENoG 20〜40%未満)

  • 通院頻度:週3回
  • 治療期間:アブミ骨筋反射が正常なら約3ヶ月、異常があれば6〜10ヶ月
  • 目安となる検査値:柳原法 10〜20点 / サーモグラフィで体表温度にやや異常

「中等症だから大丈夫」ではありません。アブミ骨筋反射の状態が、その後の回復を左右します。ここを見落とさないことが、後遺症を防ぐ鍵です。

▲ 重症(ENoG 10%未満)

  • 通院頻度:できる限り毎日(発症から3ヶ月は特に重要)
  • 治療期間:6ヶ月以降から徐々に回復が始まるケースが多く、12〜24ヶ月を要することも
  • 目安となる検査値:柳原法 10点以下 / アブミ骨筋反射 異常 / 椎骨動脈の血流低下 / 顔・手・足の体表温度 低下

重症の場合、約半数が後遺症(病的共同運動・ワニの涙・顔のこわばり)へ移行するリスクがあります。だからこそ、発症直後の「黄金の3ヶ月」に、どれだけ集中して治療できるかが、人生を変えます。

なぜ「全身治療」が必要なのか

当院で行う鍼治療は、顔だけを治療するものではありません。

  • 顔面神経の再生力を高める鍼治療
  • 自然治癒力を高める鍼治療
  • 末梢の血流を改善する鍼治療

この3つを組み合わせた「全身治療」が、私たちの基本です。どれか一つが欠けても、回復のスピードは落ちます。

部分的な治療では、当然ながら治療期間が変わります。「顔だけ刺しておけばいい」という考え方では、重症例に対応できません。

他の鍼灸院と決定的に違う、ひとつの検査

「なぜあの鍼灸院では良くならなかったのか。」

その理由の一つが、「アブミ骨筋反射検査」を行っているかどうかです。

顔面神経は、耳の奥にある小さな筋肉(アブミ骨筋)とつながっています。音への反応を確認することで、神経がまだ「生きて」いるかを客観的に判断できます。

この検査には、医療機関レベルの専門機器が必要です。そのため、一般的な鍼灸院でこの検査を行っている院は、ほとんどありません。

当院では、見た目や感覚だけに頼らず、サーモグラフィ・アブミ骨筋反射・ENoGデータなどの客観的な数値をもとに治療方針を立てます。「治ったかどうか」を感覚ではなく、データで確認します。

費用について、正直にお伝えします

病院の保険治療では、重症でも軽症でも、使う薬も量もほぼ同じです。 重症度に応じて治療が変わるわけではない、それが標準治療の限界です。

鍼灸は自費診療です。確かに費用はかかります。

しかし、ステロイド治療を終えても変化がないなら、今のまま「様子を見る」ことに何の意味もありません。 時間は、あなたの味方をしてくれません。

後遺症が定着してからでは、回復にかかる時間も費用も、何倍にもなります。費用の問題は、担当の鍼灸師と正直に話し合ってください。症状と予算に合わせた治療計画を、一緒に考えます。

顔面神経麻痺の鍼灸外来

一般的な鍼灸院では行わない「耳の検査」で、回復の兆しを探ります。

アブミ骨筋反射を測定する様子

「病院での治療は終わったけれど、顔の動きが戻らない」「後遺症が心配」
私たちはそうした不安を抱える患者さんと日々向き合っています。

顔面神経麻痺の評価では、耳の機能も含めて状態を確認することがあります。そのひとつが、アブミ骨筋反射の確認です。

顔面神経は、耳の奥にある小さな筋肉(アブミ骨筋)にもつながっており、音に対する反応をみることで、神経がどの程度働いているかを知る手がかりになります。

この検査は医療機関レベルの機器が必要なため、鍼灸院で行われることはほとんどありません。

当院では、こうした検査をもとに、見た目や感覚だけに頼らず治療方針を組み立てています。

「回復が遅い」と感じたときは、その原因がどこにあるのかを一度整理しておくことで、その後の対応が大きく変わることがあります。

参考文献

当院が提示するデータや治療メカニズムは、以下の専門書や研究に基づき、独自の実績と比較・検証したものです。

  • 顔面神経麻痺診療ガイドライン 2023年版(金原出版)
  • 顔面神経麻痺診療の手引―Bell 麻痺と Hunt 症候群―(金原出版)
  • 顔面神経麻痺のリハビリテーション 第2版(医歯薬出版株式会社)
  • 顔面神経麻痺のリハビリテーションによる機能回復(全日本病院出版会)

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