脊髄小脳変性症の家族が知っておくべきこと|介護・コミュニケーション・心構え

脊髄小脳変性症の家族が知っておきたいこと。介護やコミュニケーション、心構えなどを交えて解説します。

「脊髄小脳変性症(SCD)と診断されたけれど、これから仕事はどうすればいいの?」 「親が診断された。家族として、どんな言葉をかければいいのだろう?」

自分自身や大切な家族が難病と診断されたとき、真っ先に頭をよぎるのは「これからの生活」への不安ではないでしょうか。仕事、お金、そして日々の接し方。出口の見えない霧の中にいるような気持ちになるのは、あなたがそれだけ家族を想っている証拠です。

今回は、数多くのSCD患者さんとそのご家族をサポートしてきた鍼灸師の視点から、ご家族が知っておくべき「生活を守るための知恵」と「心構え」についてお伝えします。


1. 診断されたら仕事を辞めるべき?(就労と経済面の考え方)

診断直後、パニックになって「すぐに仕事を辞めなければ」と思い詰める方は多いですが、決して焦って決断しないでください。

働き続けるための選択肢

SCDは一般的に緩やかに進行する疾患です。工夫次第で、今の仕事を続けられる期間を延ばすことは十分に可能です。

  • 配置転換の相談:現場仕事から事務職へ、あるいは外回りから在宅勤務(テレワーク)への切り替えを職場に打診してみましょう。
  • 障害者雇用の活用:進行に合わせて、無理のない範囲で働ける「障害者雇用」への切り替えを検討するのも一つの手です。

経済的不安を軽減する制度

「働けなくなった時の収入」を確保する制度を、今のうちから知っておきましょう。

  • 傷病手当金と障害年金:休職時の給与補填や、一定期間が経過した後の年金受給について、病院のソーシャルワーカーに早めに相談してください。
  • 難病医療費助成:国の指定難病であるため、申請により医療費の自己負担分が軽減されます。
  • 介護保険の早期利用:SCDは「特定疾病」に指定されており、通常65歳からの介護保険サービスを40歳から利用できます。

2. ご家族の接し方:コミュニケーションのコツ

患者さんは「家族に迷惑をかけたくない」という強い罪悪感と闘っています。その心に寄り添うためのポイントです。

「できること」を褒めて励ます

特にパーキンソン症状(すくみ足や震え)を伴う場合、精神的な緊張が症状を悪化させることがあります。「ふらついてるよ」とできないことを指摘するより、「今日は一人で歩けたね」とわずかでも「できたこと」に目を向けるほうが、脳の活性化に繋がります。

意思疎通のバリアを取り除く

構音障害(呂律が回りにくい)が進行すると、聞き返されることに疲れ、話す意欲を失ってしまうことがあります。

  • 聞き上手になる:ゆっくりと時間をかけて話を聞く姿勢を見せてください。
  • 意思伝達装置の導入:文字盤や「レッツ・チャット」などの機器を、まだ話せるうちから少しずつ練習しておくと、将来のコミュニケーションの助けになります。

3. 介護者が倒れないために(レスパイトケア)

在宅療養を長く続ける最大の秘訣は、**「介護するあなたが元気であること」**です。

外部サービスは「家族の休息」のためにある

「家族だけで面倒をみるのが当たり前」という思い込みは、共倒れのリスクを高めます。

  • レスパイト入院・ショートステイ:ご家族が休むための数日〜数週間の短期入院は、介護体制を維持するために非常に重要な「積極的な休息」です。
  • 訪問看護・ヘルパー:プロの手を借りることで、患者さん自身も「家族に負担をかけていない」という安心感を得ることができます。

4. まとめ:当院ができる「ご家族へのサポート」

脊髄小脳変性症との闘いは、ご家族一人の力では限界があります。

当院では、鍼灸治療やリハビリで患者さんの身体機能を維持するだけでなく、ご家族の心の負担を減らすためのアドバイスも行っています。 「どのタイミングで車椅子を検討すべき?」「利用できる福祉制度は?」といった、生活に密着した悩みにも寄り添います。

患者さんが「自分の足で歩ける」時間を一日でも長く保つことは、そのままご家族の介護負担を減らすことにも直結します。一人で抱え込まず、まずは私たちにご相談ください。


脊髄小脳変性症の鍼灸外来

一般的な鍼灸院では行わない「体の状態を客観的に捉える方法」です。

脊髄小脳変性症の方の足部の温度分布を確認する様子

足部の温度変化を確認する検査の一例

「診断はついた。けれど、今の自分の状態がどうなのかは、よくわからない」

「薬を続ける以外に、何を意識すればいいのか、誰も教えてくれなかった」

私たちは、こうした行き場のない不安を抱える患者さんと40年間向き合ってきました。


当院では、サーモグラフィで全身の体温分布を可視化します。 脊髄小脳変性症の方では、 ご本人が感じている歩きにくさやふらつきと一致する形で、 手足の温度分布に左右差が見られることがあります。 その一致を一緒に確認することで、 「なぜ今の動きにくさが出ているのか」を整理する手がかりになります。

この検査には専門機器と解析技術が必要なため、一般的な鍼灸院で行われることはまずありません。 感覚や印象だけに頼らず、今の体の状態を落ち着いて見つめたい方のための情報提供の場として、 ご相談をお受けしています。

参考文献

  • 『脊髄小脳変性症マニュアル 決定版!』 日本プランニングセンター
  • 『脊髄小脳変性症の臨床』 新興医学出版社
  • 『ねころんで読める歩行障害 脳神経内科医だけが知っている、「歩く」にかかわる病気あれこれ』 メディカ出版

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